ベーチェット病とはトルコの皮膚科医ベーチェットが発見してその名が付けられた病気で、目のぶどう膜炎の他、口内炎、皮膚炎、陰部潰瘍などの症状が現われる病気です。

 一度に全ての症状がでることは稀で、ほとんどありません。長い経過の中でこの4つの症状が全て出た場合は完全型と云っていますが、4症状が全て出ないこともあり、その場合は不全型ベーチェット病と云っています。

 目の症状はぶどう膜炎で、片目のみのこともありますが、交互に両目に起ることもあります。目の前の方の炎症が主の場合は強い充血(白目が赤くなる)と黒目の下の方に膿が貯った様に白くなること(前房蓄膿)があります。この様な炎症症状が起った急性期には視力は低下しますが、1週間程で炎症が消退すると視力は戻って来ることが多いです。網膜に出血したり白斑ができたりして目の後方に炎症が生ずると、一度に視力が悪くなってしまうこともあります。

 病気が始まった急性期には1ヵ月に1度位ぶどう膜炎を起すこともありますが、ぶどう膜炎発作は少しずつ発作間隔が長くなることが普通です。

ぶどう膜炎を含む種々の炎症には一般にステロイド(副腎皮質ホルモン)が有効な場合が多く、ベーチェット病のぶどう膜炎にも以前にはステロイドが主に用いられました。しかしステロイドの全身投与(内服など)を行うとベーチェット病ではぶどう膜炎を透発して視力を悪くすることが多いことが日本の研究者により見つけられ、その後ステロイドの全身投与は一般には行われていないと思われます。
私は以前にベーチェット病患者さんのぶどう膜炎発作時には血液が固まり易い(凝固し易い)ことを知り、その後抗凝固療法でよい結果を得ています。最近では、失明する人はあまり見かけませんが、ベーチェット病では失明の危険性はありますので、注意して下さい。

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